Peace@Pieces

徹夜明けだったので軽く車内で寝た後、小林正親『Peace@Pieces』を開きました。同名のコンピューターゲームのノベライズです。
読めない人もいると思うので付記しておくと、タイトルは「ぴーす・あ・ぴーしーず」だそうです。発売前はずっと「ぴーす・あっと・ぴーしーず」だと思っていました。因みに略称は「ぴす@ぴす」。


主人公が教師をしている学園に何故か転向してきた死神候補生(ピーシーズ)の百瀬玉(ももせひかる)。
死神というのは死すべき定めを持つ人間や、動物や、物に死を与える存在で、例えば、大切にされた錆付いたブリキのおもちゃに宿った魂を無に帰すなどしているのです。
ヒカルの言うには、実は主人公の受け持ちの、秋月凪(あきづきなぎ)も、ピーシーズの一人だというのです。
そんな二人と一緒に、死神候補生としての活動に巻き込まれていく教師の物語。


死神になると願いが叶う。
それを頼りに、ナギは何故か失われた自分の昔の記憶を取り戻す為、ヒカルは子供の頃に親友を連れ去った男に復讐する為、候補生として修行しているのですが、しかし、彼女らのそのアイデンティティすら揺るがす事件が、起こってしまう――。


プロローグはいいですね。ひょっとして、作中で一番面白いんじゃないでしょうか。
途中読むのが辛い所もあるのですが、クライマックスは楽しめます。
何しろ、著者が書く『ローズ トゥ ロード』のシナリオに、よく似た展開をするのですから。
それらのシナリオでファンになった僕としては、喜ばずにいられないのです。


余談ですが、全身イラストを付けてくれると嬉しかったかも。
ナギの死神装束(ピーシーズとしての制服?)を見た時には、本当に驚きました。こんなに露出が激しかったのか。


またまた余談ですが、ゲームの方の出版社サイトにある漫画(ネタバレ注意)は、ちょっと驚きました。
この絵を保って漫画描くとは……。