ぼっけえ、きょうてえ

ゆうばり映画祭で映画化作品を観た繋がりで。

ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

単行本は荒俣宏、文庫本は京極夏彦が解説を書いているという謎の豪華さ。
普段ホラーはあまり読まないんですが、『パラサイト・イヴ』『黒い家』そしてこの「ぼっけえ、きょうてえ」と、何故か日本ホラー小説大賞には縁があるなあ。


遊郭で遊女が客に聞かせる寝物語という体裁のホラー小説です。
遊女が語る自身の生い立ちが、とても悲惨で不気味で……。
この語り掛ける書き方が非常に巧くて、するすると読めてしまいました。
映画を観た際に原作ファンが「長々と描写するのが恐いわけじゃないだろう」とぼやいていたのがよく分かった作品です。
一つ一つのことを語るのはあっさりしているんです。
それが雰囲気を出している。


でも……
ゆうばり映画祭でホラー映画を幾つか観た時も、この小説を読んだ時も思ったんですが、恐くないんだよなあ。
面白いホラーは沢山あれど、恐いホラー小説って読んだことが無いかも。
ラブクラフトも恐くなかったしな……。
恐いホラー探索月間の始まりでした。




最近はただ「こういうのを読みました/観ました」と報告するばかりで、ちょっと自己嫌悪。
こんな積もりで日記を書き始めたんじゃなかったんだけどなあ。