ねんがんの カオスフレアをぷれいしたぞ!

異界戦記カオスフレア』を、プレイできました。
機会を逃しまくってのようやくの出会いです。ふう長かった。

異界戦記カオスフレア (Role & Roll RPG)

異界戦記カオスフレア (Role & Roll RPG)

「思っていたより面白い」が第一印象。
そして「思ったより難しい」とも。


発売前は「他人のロールプレイを見ていて、条件にあっていたりよかったらトランプ(後にそのキャラクターにとって有利になる)を渡す」というルールに期待していました。
でも、発売後GMやプレイしたプレイヤーにそのことを話すと、「全然そんなことはない。単に(牽制しながら同じ所を我先に侵略しているという)PC達が、協力する為に働くに過ぎない」と言われ、ちょっと失望していたんです。
が、そんなことは無かった。「他人のロールプレイを見て云々」はちゃんと期待通りでした。むしろ期待より少しよかった。


以下は、『カオスフレア』に慣れている人には当たり前の話かも知れませんが……。


「ある人から持たれている感情」「ある人に向けて持っている感情」を表す「パス」っていう特性値があって、それに沿った行動をとった時、それと、格好よかったりウケたりした時に他人からトランプを貰えるんです。
つまり、常に他のプレイヤーが「何のパスを持っていたっけな」と気にしていなければならないのです。
RPGをする時の楽しみの一つは「他のプレイヤーが作ったキャラクターと交わる、できれば格好よく(その他何らかの価値の高さを示す語)」ことでしょうから、大いにその助けとなっていて、期待していたよりもいいシステムになっていました。


しかし、そのルールと孤界<スフィア>の世界設定がネックになって、難しくもありました。
細かいことは公式サイト(http://www.fear.co.jp/chaos/index.htm)他で確認してほしいのですが、『カオスフレア』では、かつて平行に存在していた様々な平行宇宙からの出身者をプレイすることになります。
この平行宇宙が孤界<スフィア>と呼ばれて、例えば闘争本能に溢れた龍が支配する世界<アムルタート>、日本の戦国時代のような武装をして宇宙船に乗っている人々の世界<富嶽>、経済力が支配する世界<ネフィリム>、そしてもちろん我々の地球などがあります。
みんな、それぞれの孤界<スフィア>からそれぞれの理由で、全ての宇宙の中心である「オリジン」にやって来ているのが、多くの場合PCの立場です。殆どが侵略にやって来ています。
PC間の文化やら思想やら、そもそも持っている世界観からして全然統一感が無いのに、相手の「パス*1」を生かしたプレイをするというのはたいへん難しい。
パスのことは考えなくても、有機的な絡み合いをするのは難しい。
(抽象的で説明になっていない言い回しが多いのですが、何と無く察してください;苦笑)
「自分の孤界<スフィア>の者が一般に他の孤界<スフィア>をどう見ているか」が書かれている紙を配られなかった*2のも大きいと思うのですが、何を話しても「貴方の所はそうかもね」と話す意義を感じられなくなってしまっていました。
みんなサンプルキャラクターを使って、そこに提示されているテーマや雰囲気に割合忠実だったので、キャラクター造形をミスったわけではないと思います。


「それぞれのキャラクターについて、セッションをしている全員に元ネタ知識がある」「そして、プレイヤーの相性がいい」という状況ならばプレイできると思います。
でもそれより「元ネタ知識」の部分を世界設定や世界観で統一させてほしかったなあと思いました。これは好みの問題なのですが。


「このゲームは、やりたいことがはっきりとある人じゃないとキャラクター作れない。そんで、やりたいことをどんどんプッシュすればいい」と、さらりと言っていた(そして実際多分、キャラクターを作れている)人の横で、自分の無力・無知を噛み締めたのでした。


参考資料にゼラズニイの「アンバー」シリーズが無いらしいというのは、ちょっと意外でした。オリジンの話を聞いた時に真っ先に連想したもので。
しかし堂々と『トーグ』の名前を載せるとは「もう敵ではない」ってことなんだろうかのう。全然違うゲームではありますけどね。

*1:passかpathか別の何かか不明。

*2:シナリオを見ると、配らなくてよかったことも言い添えておきます。これはあくまで「システムを見る」時の話。