波長が合う

この前の
ナイトメアハンター=ディープ コンベンション 〜人生いたるところ悪夢あり〜
のスタッフとして、ゲーム中の会場待機をしていた時に、友人と話をしていた時のこと。

一応、同じ世代なので、相手も、子供の頃、『』を観ていたんです。そこで、僕がこの前観た『新世紀ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の話をしたんです。
使徒ラミエル(八面体の奴)が、テレビ放映の頃と今回と、デザイン(というか動き方)が変わっていたという話をしました。12年前は、八面体で、それからシールド*1を出したり光線を出したり。だから、本体の形は変わりません。
んで、こういう話し方をするとすぐに分かると思いますが、新劇場版のラミエルは、行動に合わせてその形が変わっていたんです。ぱかっと開いて(空洞の)中身を見せたり、中央を空間にして頂点にあたる場所に小さいラミエルがいたり。
これを観て、「あ、僕はあれから(テレビ放映時から)、少しは成長したんだな」と思ったと。そんな話をしていました。伊吹マヤあたりだったと思いますが、ラミエルに関して「位相パターンを随時変化させている」と言っていたんですね。で、昔は、何と無くそのせりふを聞いていたのですが今は数学をやったのでもう少し突っ込んで聞ける。
あ、位相パターンを変えているから、全然違う形になっても、「同じ個体である・分離されている各部分が実際には連続している」ということだったのだな、と。つまり、トポロジーという意味でこの「位相」は使われていたんでしょう。
(ATフィールドは、だから、連続していても「実は連続していない」というあたりを説明するのに「位相」という言葉が使われていたのかも。まあ余談)


そこで脱線して、「そういや数学の『位相』と物理学の『位相』って、違うよね」と言う話に突入です。ここで言う数学の位相はトポロジーで、物理学の位相は固体・液体・気体の相=フェイズ、それから波の位相*2。英語では結構違うこれらの単語に、同じ位相という言葉、「連続している所とそれが途切れる所」を示す位相(ええと、「示す」と言うのは意味が違いますね。まあ、ご容赦)。
確かに、同じ言葉に聞こえます。この訳語を割り当てた人は結構センスがいいですね。好きです。


こんなことを、今日の帰り道つらつらと思い出しながら、発想がかなりトんで、西尾威信を思い出しちゃいました。
久しく読んでいないのですが、まあ、僕は、この人と波長が合うかなと思ったんです。同い年ですし、実際、同じ時代を(短いですが)生きてきた雰囲気があって、理屈で無く感覚的に、「分かる」んです。
そして、続けて思ったのが「波長は合うけど、位相は逆かな」でした。
だから、分かるんだけど、合わさると0にしかならないから*3、あまり近付きたくない、と。初めて読んだ時から感じていた、「気持ち悪いけど読んだ方がいいのかなあ」という背反要素は、そういうことなのかなと。


あまり近付きたくないんですが、時々、一年か二年にいっぺん、読みたくなっちゃうんですね。
(そういや、『ヱヴァンゲリヲン』を観に行った時、同世代のお客さんしかいなかったけど、西尾威信も観に行ったのかなあ)



最後に言い訳。
日記を書くのが久々なのと、酔っ払っているので、日本語はかなり変でしょう。構成も変でしょう。ごめんなさい。
あれ、お詫びも入っちゃった。

*1:ジオフロントを狙ったアレです。確か「シールド」と表現されていた筈。

*2:その時は英語は分からなかったのですが、今調べるとどうやら、こちらも「フェイズ」でいいようです

*3:正直僕の方が振幅が小さい気がしますが。