夜桜四重奏

週に一冊くらいのペースで、ヤスダスズヒトの『夜桜四重奏ヨザクラカルテット』を読んでいます。
巻末の萌えマンガ風ミニ「よざカル!」とその後の後書きマンガ、いつも楽しみにしているのですが、今日読んだ三巻の後書きでこんなことが言われていました。


ブログの感想を見ていると、二巻でキャラクターが出過ぎて、わけが分からなくなった人が多かったらしい。
作者は、習い事に初めて行ったり、転校した時の、
ああ、ここのみんなは自分がここに来る前からずっとここで毎日を送ってきたんだなあ と思うあの感じ
一気におしよせるたくさんの「人」の情報に自分の処理速度がおいついてこない あの感じ
周りから聞く「過去」の情報の伝聞のみで、人の年表を頭の中でじょじょにくみ上げていく あの感じ
なんかを出したかったのだが、不評だった。


ということです。
でも、僕は、出ていた、と思います(まあ、出ていなかったと言われた、とは書いていないんですが)。
一巻を読んだ後で二巻も買おうと思ったのは、まさにそこ、でした。
特に初登場という演出をせずに出てくる登場人物たち、「既に互いの関係が、割と深いところで定まっている」ことが伝わってくるコマ運び、それらがうまく組み合わさって、作者の描き方のおかげもあって、一つの街のリアリティが出ていた所がよかった。
逆に、七郷の設定が明かされたりして「新事実が明かされていく」展開になったら、ちょっと残念に思ったほどです。
やっぱり「街」が主役の話が好きなのかもなあ。『シン・シティ』とか。



が終わったわけではないし、感想も全然まとまっていないのですが、作者はブログの感想を見まくっているらしいので書いてみました。
まずは、四巻と五巻、楽しみにしています。
続刊も楽しみにしています。
何より、作者と登場人物が納得のいく形で終わりを迎えてもらえればなあと思っています。

夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(3) (シリウスKC)

夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(3) (シリウスKC)