テーマ――昏い秘密

ワールド・オブ・ダークネス』、暇を見ながらつらつらと読んでいます。
取り敢えず、最初のショートストーリー(たったの8ページ!)だけ読みました。


探偵がクライアントに送った報告書、という体裁を取っているこのストーリーの中では、更に、ある手記が紹介されるのですが、その手記すら別の人が書き写した物、と、とても間接的に読者に送られています。
更に、至る所妙な書き込みが。「ああダメ。ああダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメ。」「なぜ? すべての王の馬そしてすべての王の」「我々は接触したね。」などなど。
幽霊の悪戯? 冗談じゃなく、本当にそんな感じです。
所々焼失して読めなくなっているのもいい感じ。


手記の内容は「ライター募集」の広告を見てある人の家を訪れた女性記者の話です。
しかし家に着いて散々待たされた挙句に分かったのは、依頼主が既に他界していたこと。
彼女は帰路につきます。


しかし家に帰ってからが、彼女の“体験”の始まりだったのです。
封筒で、得体の知れない子供の口で、只のウェイトレスと思っていた女で、よく分からない指示が出され、(ある直感があって?)それに従って行くと、更に別の指示が。
全然関係無いと思える物が、何故か繋がってしまいます。
そして、結末へと……。


大丈夫、ちゃんとオチていますよ(笑)。
(超常現象なのかたまたまの連続なのか何らかの陰謀なのか、それすら判然としない雰囲気は、ちょっと「ロール&ロール」誌の WoD リプレイと重なるかな?)
WoD のテーマは「昏い秘密」だそうですが、それに相応しい物語でした。