あ・ぶ・な・い・刑・事

夕食はペペカルチョというスパゲティ屋。
よく味の絡んだペペロンチーノを食べて来ました。行った時間がよかったらしくグラスワインもサービスで。お酒のことはよく分かりませんが、美味しかった。
女性限定のアイスクリームは許せませんな。僕も食べたかった……。
機会があったら行ってみてください。


店から先輩の家に戻って、先に第一話だけ観ていた『あぶない刑事』の鑑賞会です。第五話まで。皆若い(笑)。
普通に面白いので驚いてしまいました。
既にこの頃には、刑事ドラマのセオリーがあったんでしょうかね?


このドラマの大きな特徴は(少なくとも第五話までは)、主役である刑事達が「自分で墓穴を掘って自分で埋める」ことです。オーランスみたい。英雄の資質ということでしょうか(笑)。
例えば、密造爆弾を置いてあった部屋を開け放したまま、犯人を走って追い駆けに行って、そして戻ってくると爆弾が奪われているとか。
犯罪者に捕まって手足を縛られた刑事が、こっそり縄抜けしていたまではいいものの、余程それが嬉しかったのか不用意に犯罪者達に殴り掛かって結局また捕まってしまったりとか。そのままじっとしていれば、機を見てこっそり逃げられただろうに。
こういった失敗のお陰で事態は更に悪化し、ドラマは盛り上がり、それを解決する刑事が格好よく見える、と。そういう構成が多かった。
ストーリーテリング・ゲームである『ワールド・オブ・ダークネス』の「キャラクターの短所」の選択ルール(p.240)も、これを表現しているのかもしれません。
このルールは、例えば「歩行不能」の短所のせいで階段が上れず、エレベーターを待たなくてはならなくなる、そして追っている人間を取り逃がしてしまう、というようにセッション中不利に働くと、経験点が貰えるという物です。あぶない刑事達は「短気」だとかそういう短所を持っているのでしょう。
失敗によって盛り上がるドラマを、睨んでいるのかも。尤もこういうのはRPGでは難しいので、このルールも選択ルールになっているのでしょうが。短所のが不利に働くと「何でそんなの持ってんだよ!」と怒り出すプレイヤーと一緒になるかもしれませんしね。


もう一つ触れておきたいのは、この『あぶない刑事』が、非常に“新しい”ドラマであることです。
調査の過程で妙な建物に入って行ったかと思うと、そこには型の古いパソコンが並んでいて、画面には『マリオブラザーズ』が映っていました。どうも、ゲームセンターのような所みたいです。
そこで女刑事がプレイ中の中学生くらいの男の子にモンタージュを見せて、「この人ここに来てた?」「ここじゃ、誰も他人に興味なんて持たないよ」
思わず、「何だこの現代性は!」と、叫んでしまいました。
或いは、無線起爆式の爆弾が街中(デート喫茶)に仕掛けられて爆発するなど、今だと、新し過ぎて寧ろ放映できないような物まで。
これ、1986年の作品なんですよね……?


一体作った人がどんな人なのか、非常に興味があります。