ピコーン!

何でコレ、純文学の本に載っているんだろうなあ。


主人公である無職のチョコが決心してダメ男の彼氏を更生させるのが前半。
彼氏が死んでしまって、殺した犯人を警察より早く見付けて復讐するのが後半。


好き好き大好き超愛してる。」「熊の場所」「バット男」と句点の打ち方が普通だったのに、この「ピコーン!」では全然無くなっていて『煙か土か食い物』を思い出しました。スピード感があって楽しい。(ドライブ感とか圧倒的分圧とか言った方がいいのかな?)
あと、題名の「ピコーン!」っていうのは、チョコが閃いて彼氏の死因が分かったり犯人が分かったりする時の効果音です。『煙か土か〜』で言えば「俺の数理的直観力は冴えに冴えてる!」「俺のグレイテストアンドブライテストマインド!」「俺はまったく正しい」とか主人公が叫んでいるあたりですね。必要な情報が揃ったら、悩む間も無くピコーン! と閃くわけです。


普通にエンターテインメントで普通に楽しく読めて、何でこの本に納められているのかよく分かりませんでした。
純文事情は知りませんが、こういうのを提示する価値が、純文界にはあるんかなあ。