幻奏戦記Ru/Li/Lu/Ra ノイシュタルト

幻奏戦記Ru/Li/Lu/Ra ノイシュタルト』をプレイ。これは『幻奏戦記Ru/Li/Lu/Ra』の続編です。サプリメントや読者参加ゲームの結果を全て入れたルールブックだそうです。
http://www.hobbyjapan.co.jp/rulilura/

RPGルリルラ ノイシュタルト (ホビージャパン会話型ロールプレイングゲーム)

RPGルリルラ ノイシュタルト (ホビージャパン会話型ロールプレイングゲーム)


『ノイシュタルト』になって変わったことは幾つかあります。例えば戦闘に簡易ルールが用意されたのは、ありがたい。
しかし誰もが認める大きな変更点とはやはり、プレイヤーが英雄と歌姫をプレイするようになったことでしょう。
最初の『ルリルラ』では、PCは必ず、地球から異世界アーカイアに召喚された《英雄》でした。そして巨大ロボットである《奏甲》を動かす為に、必ず一人の《歌姫》(勿論女)をペアになる必要がありました。《歌姫》と心を通わせないと《奏甲》をまともに動かせないからです。両者の交流がメインテーマの一つだったわけです。
サプリメントの『ルリルラII(ツヴァイ)』では、その《歌姫》の方をPCにすることが可能となりました。ペアとなる《英雄》はNPCでもPCでも構いません。
そして今回、一新した『ノイシュタルト』では、プレイヤーが、《英雄》と、ペアとなる《歌姫》の両方を、同時に演じることになっています。
これ、最初は「まじかよー」って不安に思って、実際やってみても恥ずかしくてヒヨって他のプレイヤーに文句を言われたりしましたが、でも結構可能性を秘めたルールなんじゃないかのかなあと思いました。


一般にRPGで自分の望むキャラクターを上手く立たせようと思ったら、GMや他のプレイヤーとの協力が不可欠です。でもそれは難しいので、裁定者ルールやらハンドアウトやらシーン制やら(『ギガントマキア』の)ステージ制*1とエモーションカードやら、色々考えられてきたのだと思います。
しかしまさか、こんな方法があるとはなあ。いや、あるとはなあというか、やってしまうとはなあ、という方が正確です。
だってペアになる両方のキャラクターを、自分でやるんです。だからどんな引き立たせ方も自由自在。サンプル《歌姫》はいわゆる萌えキャラばかりなのでそういうのでもいいですし、自分で自作して変なキャラクターだけどなんか分かり合っている、とか、ほんと二人の登場人物で表現できる物は何でもできるようになっています。
例えば、地位だけあって言っていることがあまりに素っ頓狂な人に対して、他の人が合わせるのは難しいですが、自分が操るもう一方のキャラクターなら、崇拝したりもできるわけです。
まあ、変なことをやり過ぎると、他の人に白い目で見られたり、GMに一時的にキャラクターを奪われてしまうかも知れませんが。


何と言うか、『ギガントマキア』と言い、『ノイシュタルト』と言い、驚きました。
昔から「ロボットRPGは失敗する」と言われ続けていますが、それだけに、試行錯誤があっていろいろな可能性を持ったルールが生まれているなあ。問題は、僕が、ロボット物が別に好きじゃないことでしょうか(笑)。いや嫌いでもないんで、誘われれば幾らでもやりますが。

参考リンク

■TRPG.NET Wiki 幻奏戦記Ru/Li/Lu/Ra
少しウェブ上を探しましたが、これが簡潔で一番纏まっているんじゃないでしょうか。『ノイシュタルト』について書かれているわけではないんですが。

こぼれ話

「ノイシュタルト」というのはドイツ語で、新しい始まり new start という意味だそうです。が、ルールブック表紙を見ると、 Newestalt となっていて、r(アール)で書くべき所がl(エル)になっているとか……。
まあ多分ドイツ語というのが今まで我々が思い込まされていただけで、本当はアーカイア語なのでしょう。

*1:つまり『ダブルクロス』のステージ制じゃないということです。