ハーモニー

シナリオを思い付いてしまったために『ワーウルフ:ザ・フォーセイクン(Werewolf: The Forsaken)』のストーリーテラーをやる気になってしまいまして、つらつらと準備しています。
このゲーム、ワーウルフ独自の倫理観として〈調和(ハーモニー)〉という物が設定されているんです。
これが中中難しい。
色色な問題を孕んでいるんで、斜め読みは止めて、現在、一日一パラグラフずつ訳しています。*1


RPGのどんなシステムが好きってやっぱり、変なシステム、変なルールや設定があるシステムです。
藤浪智之のような。
だからこの前やった『ダンジョンズ&ドラゴンズ3.5e』は、大分楽しみました。あんなに色色決まっているだなんて変です。いや寧ろ、あれほど決めなければならない環境が、変です。
でも『D&D3.5e』はちょっと、変過ぎて、一回やったら暫く別のもので口直ししないと、また手を伸ばすのは難しい。
逆にさくさくと消費できてしまって何の感慨を覚えないようなシステムもあります。『ビーストバインドNT』とか。その時は楽しめるのかもしれませんが、後に残らない。いや、べったりとした残り方をする。


その点『W:tF』は割と丁度いい所に立っています。
じっと〈調和〉を考えてみる。よく分からなくなって少し離れてみる。また近付く。このサイクルが丁度いい。
今はようやく、少し近付けた所。


ワーウルフにとって、〈調和〉はどういう意味を持っているのでしょうか。
ルールブックでは「人間であることと狼であることのバランスを巧く取れているかを表す特性」と、説明されています。
当然、人間とは違う倫理が適用されます。
それは、果たして、誰が定めたのか。
一応回答が載っています。ワーウルフとしての「本能」であると。
しかし、それで納得できるものでしょうか。
寧ろ、「世界の、自分達のあり方のバランスを保つ為、ワーウルフが罪を定めている」と説明された方が、しっくりくることが多い気が強います。
でも……やっぱりルールブックでは本能と定められているのですから、その意図を理解しなくっちゃ、とも思います。
はてさて。


ここで少し離れて、もう、何も考えずに、無視して、セッションをしてみようかとも。
或いは、その倫理の源をどこに求めるか、あり得る回答を幾つか用意して、プレイヤーに選んでもらうかとも。
こんな変なシステム、他にあるんでしょうかねえ。
合間にちょっと、飲み物として、映画や小説を挟みたい気分です。

*1:それでも一時間ほども掛かってしまいます……。