ひと夏の経験値 最終回

秋口ぎぐるによる連載小説の最終回でした。
面白かった。
今号二番目の面白さ。


これは高校生達の恋とRPGの青春の日々を綴った小説なのですが、こういう漫画を読みたいなあと兼ねてから思っていたところに(小説という形ではありますが)颯爽と現れたので、まず諸手を上げて喜びました。
しかも面白い。


RPGに対するスタンスの違いから始まって、サークル内に一人だけ女の子がいるという状況、更にサークル内恋愛と恋愛に奥手な主人公達の煩悶。
友人と縁が切れるといった悲しいエピソードも交えつつ、主人公がGMの全四回のキャンペーンと平行して進む物語でした。
期待していた物を全て盛り込んでくれた感じです(笑)。


小説家だけあって、読みやすい文章。
最終回にしていきなり変わる語り口に驚かされつつも、それに合った話。
タナケンのエピソードは何か宙ぶらりんな感じが否めませんが、エピローグ含め大満足。
実は、キャンペーンに参加しているプレイヤーの名前は出ても、キャラクターは全て、名前でなく職業名でのみ語っていた所も、流石、思い入れを持つ対象を分けて感情移入が阻害されるのを避けてくれています。


ありがとう、秋口ぎぐる
ロール&ロール」から小説が無くなってしまって悲しいけれど、また、何か書いてください。


あ、そうだ。読んでいないので分からないのですが、結局火浦功とはどういう関係があったのでしょう。
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