終わりは来る 終わりは必ず来る

『ソングシーカー』を取り合えず最終話だけ、ようやっと読みました。

ローズトゥロード リプレイ ソングシーカー (Role&Roll Books)

この本は「ロール＆ロール」で連載されていた『ローズ トゥ ロード』のリプレイを纏めて、更に雑誌には載らなかった最終話を加えた本になっています。
この最終話が、雑誌での一話分の三、四倍にもなるボリューム。
楽しみました。
門倉直人による後書きも載っていますし（ＧＭであり著者である小林正親のも、勿論載っています）。
ところで、同じく「ロール＆ロール」で連載されていた小説の方は、本にならないんですかね？

ご存知の方が多いと思いますが、このリプレイで使われている『ローズ トゥ ロード』なるシステムは、昔出ていた物の復刻です。
そして、『ローズ』には、『ビヨンド・ローズ・トゥ・ロード』という続編が出ていました。
この『Ｂローズ』の舞台は、一度『ローズ』の世界が滅びを迎えた後の時代になっていました。
ですから、復刻版『ローズ』の世界には、滅びが訪れることが、不可避なんです。

その正に滅びの瞬間が、『ソングシーカー』の最終話では扱われています。
滅びの瞬間に行われるＰＣと骨の商人グドルとの会話が素敵で。
「始めから決まっていた筋書きに抗うことの無意味さ」を、力いっぱい語ってくれるグドルの言葉達に、大喜びです。
楽し過ぎる。

『ローズ』の様々な資料を纏めた、という側面も持っていて。
ディノンなんかも引用されていたりして。
『Ｂローズ』や『Ｆローズ』のこともきっと纏められているんでしょう。
「霧の季節」を思い出す所もあったりして。
サービスいっぱいでした。

でも、個人的にはやっぱり、フェリアの話が一番です。
昔、ここを舞台に、旧〜Ｆの『ローズ』を使ったショートキャンペーンをしたことがあって。
思い出深いセッションなんです。
ローズ好きが作った素敵なセッションで。
「いいシステム」っていうのは「いいファンがいるシステム」ってことなのかなと。
取り止めが無くなってしまいました。

ところで。
リプレイだけじゃなく、「ロール＆ロール」に載っていた小説も纏めて本にはならないんですかね？
……しつこいですね、ごめんなさい。