RPGamer Vol.15

もんの凄く悩んだのだけど、買ってしまいました「RPGamer」2006年秋号。『ドラゴンシェル』より高いって……。『ドラゴンシェル』買えるかなあ。計算するのも怖い(笑)。

ロールプレイング・ゲーマー vol.15―TRPG専門誌

ロールプレイング・ゲーマー vol.15―TRPG専門誌

高い雑誌なので、買うかどうかの参考にするべく、僕が読んだ所だけでも紹介を。
言ってくれれば他の所も読んで簡単に紹介しますよ(笑)。

  • 人はなぜ「ファンタジー」を旅するのか

今号はファンタジーモンスターメーカーがテーマらしく。
巻頭記事は藤浪智之による、ファンタジーRPG「ならでは」の魅力の紹介です。
こういう視点、ありそうでありませんでした。
「幻想」として、「寓話」として、「神話」として、「物語」としてのファンタジー、の四つを書いています。これからこの雑誌を読んでいく上でのガイドみたいな感じですね。

藤浪智之・桂令夫小太刀右京による、日本ファンタジーRPG史概観。
1980〜88年(ボックスと舶来品の時代)、89〜94(国産ファンタジーの絢爛)、95〜99(円熟と衰退と再生と)、現在(新たなファンタジーTRPG)に分けて解説しています。
やっぱり自分の知らない時代のことを、ちゃんと見る目を持って説明されると、尊敬しちゃうなあ。「現在」の所は弱い気もするのですが、ま、現在は現在遊んでいるわけですからいいですね。
あと、メインは三人で書いたらしい概観なんですが、執筆者名を併記して主観を交えたコラムが載っています。三人三様の個性の出た物で楽しい。

今号に合わせてファンタジーの作品を二作、紹介しています。
佐藤さとるの『誰も知らない小さな国』とグレゴリイ・キイスの『水の都の王女』。
佐藤さとる懐かしいのう。いや、読んだことは無いんですが、この人の書いた「ファンタジーの書き方」みたいな本を、高校の時に読んだもので。まさかこんな凄い人だとは。

  • 萌えわかれ(Re:)!! RPGamer

今号、今まで読んだ中では一番の盛り上がり。
先日『萌えわかり! ファンタジービジュアルガイド』を出したばかりの藤浪智之と佐々木亮が、その過程の思い出を語ったような形。
最初全然「萌え」が理解できない藤浪智之、取り合えず色々美少女化。そして、無理やり美少女化することで見えてきた物が、あるとか。その紹介です。
んでその美少女化したものが二人、紹介されていたのです。


ドワーフ子さん。「酒は悪くないぞ!!」「エルフの連中は好かん でっ…でも」
ふむ。普通、と言うか、確かに「無理やりやりました」感が(笑)。
んでもう一人。
ほくちば子さん。ちんまい女の子で頭の上にほくち箱を載せています。その箱に、届かない手を一生懸命伸ばしつつ、下から頑張っているっぽい表情でドワーフ子さんを見上げて、「かちかちしてー」「ふうふうしてー」「おみずはだめー」。
……これは萌えるかも。

  • Blue Moon Blue

以前RPGamerで、『モンスターメーカーRPGレジェンド』の傑作リプレイ「くすんでゆく空の青のなかで」を書いた小林正親の、リプレイ第二段「Blue Moon Blue」。今度は前後編です。
キャラクターのそれぞれが立っていて、さらに、全員が合わさるとまた別の魅力が出る所がよかったなあ。
あと、よく知らないのですが「モンスターメーカー」の世界には転生があるらしく。それを利用して、PCの一人が同じこの時代に、二人もいる、というギミックを使っていました。これは中々。

発売が遅れている『カットスロート・プラネット』メインデザイナー兼プロデューサーの速水螺旋人と、システムデザイナーの河嶋陶一郎へのインタビュー。
「発売直前の宣伝!」という雰囲気ではなくて、何故、遅れているのか、それを探るというシュートなインタビュー。しかもJGC最終日の疲れている時に。すげえぜRPGamer編集部。
でもゲームの中身にも勿論言及していて、コンセプトがあって、色々考えていて、中々面白そう。普段は「大言壮語かなあ」と思ってしまうんですが河嶋陶一郎がデザインしているなら、実際そうなりそうな安心感があります。
んで取り合えず、冥王星が惑星ではなくなってしまった、あれに合わせて調整しているので遅れています。ということでは、ないみたいです。まあ一応、サプライズとして残している可能性もありますが、取り合えずインタビューでは全然触れられていませんでした。
……って当たり前か、JGCの時の話だものな。